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2011.04.20 (Wed)

宝来館の女将さん

津波のニュース映像で見られた方もあると思います。

危機管理、公の心。
政治家の話ではありません。

震災数日後から、救援物資が届かないところで、
釜石、根浜海岸の高台にあるホテル、宝来館に地域の人が集まって

みんなであるものを煮炊きして食べ、励ましあっている姿が
放映されていました。

中でも女将さんがてきぱきと働きながら、
お年寄りの話し相手になったり、次にすることを教えたり、
落ち着いた対処ぶりに、感心していました。

意外な明るさに驚きました。

そして・・・

今日はじめて、その女将さんが、実際に津波の最中、逃げ遅れた人に
危機を知らせに絶叫しながら走る姿を見たのです。

それはすさまじい現実で、自らも水に呑まれてしまいます。
すでに、女将さんの機転で裏山にのがれて、

その一部始終を撮影してた従業員は、
「女将さんはだめだったか、」とつぶやくのですが。

下のほうから「女将さんの声がする。」という声。

ずぶぬれの女将さんと、一緒に走ってきた人、みんなが無事だったのです。

この宝来館は一番の高台にあり非常時の避難場所に指定されていました。
それでも2階部分まで津波が押し寄せました。

津波が来る!という知らせと共に、この人には特別の「霊感」とも言うべき
感が働いたのでしょう。
従業員たちを、さらに高い裏山に逃がします。

そしてなお、下にいて気が付いていない人を助けるために
なんと、その山を駆け下りたのです。

気が付いてない人は女将さんの「早く走ってえ!!」という
絶叫に驚いて走り出して命拾いをしたのです。

この女将さんは日頃、お客様の満足や無事にお帰り頂くことに
緊張感をもって働いておられたことでしょう。

そして近隣の人たちとも親しく付き合い
信頼もされていたでしょう。

人の喜びを喜ぶ生き方は、とっさの時にスイッチオン、公の心全開で
人を助けるために山を駆け下りたのです。

この方たちが助かってほんとによかった。

みんなの心に、多くを失った悲しみより、
助かった安ど感が大きかったために、

集団で助け合う姿が、明るく感じられたんだと納得しました。

同業ゆえ、いっそう胸が熱くなりました。  合掌



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